ピエール・シャルパン



デザイナーのピエール・シャルパンとサンルイは、現代的なライフスタイルに呼応するコレクションを新たに生み出しました。テーブルウェアや照明、バーウェア、室内装飾にいたるまで、あらゆるオブジェが静かな調和を奏でています。ピエール・シャルパンのドローイングがリズムを刻み、その旋律はクリスタル工房の中で緻密に編み上げられた交響曲のようにひとつの響きを生み出しました。現代の感性とともに豊かな響きを生み出す楽譜のようなコレクションです。



「純粋な線と無垢な素材との出合い」
文:シクスティーヌ・デュブリー、「ファセット」 第7号 – 2022年6月発行号より抜粋

ピエール・シャルパン、無限につづく線

制作では、ドローイングを繰り返し描くという手法をとられているのですね。どのように取り組んでいらっしゃるのですか?

ピエール・シャルパン :私にとっては、いつも素材よりもアイデアが先に来ます。しかしサンルイとの出会いはこの原則の例外となりました。なぜなら、クリスタルや工房の存在を無視することは不可能で、〈カドンス〉のデザインに際し当然そのすべてを考慮に入れました。サンルイの線は厳格で、クリスタルのカットにおいて完璧なコントロールを必要とします。線を引く私の頭の中には、職人たちの身振りや手の動き、職人技がありました。〈カドンス〉における線と線が出会い、反復していく様子は、サンルイのクリスタルカットの卓越した技へのオマージュでもあります。工房、アトリエは、常に感性を刺激される場所です。〈カドンス〉のデザインを始めたとき、私の頭には職人のしぐさがありました。〈カドンス〉の線と線が出合い、反復するさまは、サンルイの高度なカッティング技法への賛辞といえるものです。デザインを描きながら、私は、クリスタル製造によって形づくられてきた風景、サン゠ルイ゠レ゠ビッチュ村の生活、そこに息づく遺産を思い浮かべていました。それは私にとって極めて具体的なものとなり、サンルイのアイデンティティについて何かを語りうる、意味あるものをつくりたいという心地よい興奮を覚えたのです。

 

クリスタルやサンルイの工房のことは以前からよくご存知だったかと思いますが、今回どのようなアプローチで臨まれましたか? *

ピエール・シャルパン :私にとっては、いつも素材よりもアイデアが先に来ます。しかしサンルイとの出会いはこの原則の例外となりました。なぜなら、クリスタルや工房の存在を無視することは不可能で、〈カドンス〉のデザインに際し当然そのすべてを考慮に入れました。サンルイの線は厳格で、クリスタルのカットにおいて完璧なコントロールを必要とします。線を引く私の頭の中には、職人たちの身振りや手の動き、職人技がありました。〈カドンス〉における線と線が出会い、反復していく様子は、サンルイのクリスタルカットの卓越した技へのオマージュでもあります。工房、アトリエは、常に感性を刺激される場所です。〈カドンス〉のデザインを始めたとき、私の頭には職人のしぐさがありました。〈カドンス〉の線と線が出合い、反復するさまは、サンルイの高度なカッティング技法への賛辞といえるものです。デザインを描きながら、私は、クリスタル製造によって形づくられてきた風景、サン゠ルイ゠レ゠ビッチュ村の生活、そこに息づく遺産を思い浮かべていました。それは私にとって極めて具体的なものとなり、サンルイのアイデンティティについて何かを語りうる、意味あるものをつくりたいという心地よい興奮を覚えたのです。

 

カット技法にはどのように取り組みましたか?

ピエール・シャルパン:サンルイの線は極めて精緻であり、カッティングには完璧な技が求められます。ほんの少しのずれで、垂直線と水平線が出合わなくなってしまうのです。クリスタルも、カッティングも、決して妥協を許しません。カッティング職人が生み出す幾何学的な模様は、出会いを連想させるものでもあります。私は、友人との出会いを線によって具現化するという考え方に魅力を感じています。人と人は、出会ってからしばらくお互いを追いかけ、その後はまたそれぞれの道を進んでいくのです。線とは本来、無限であり、終わりも始まりもありません。私のデザインの多くはその断片を捉えています。私の時間の大半とドローイングは線に埋め尽くされているのです。





形はどのように構想されましたか?

ピエール・シャルパン :サンルイの工房は、その長い歴史を通じてフォルムにおける豊かな言語を培ってきました。その言語のなかに、自分なりの言葉を見いださなければなりません。私は何枚ものドローイングを描き、それを3Dに起こしてくれるアシスタントとやり取りを重ねました。そして、思い切ってグラスのステム(脚)を短くすることにしたのです。サンルイの伝統的なグラスのステムは長いのですが、今日の日常に寄り添うようにしたかったのです。ランプシェードについても同じく、日々の暮らしのなかにクリスタルを取り入れたいという思いから生まれました。柔らかく拡散する美しい光をつくりたかったので、ランプシェードに遊び心を取り入れ、半透明なクリスタルと不透明な紙を対話させることを思いつきました。

 

あなたの作品は独特の色づかいで知られていますが、今回の〈カドンス〉コレクションは、透明なクリスタルでつくられていますね。

ピエール・シャルパン :〈カドンス〉の色彩はなによりまず、クリスタルが放つ光、その透明性です。それを損なわないために、カッティングの輪郭と紙がスクリーンとして作用するようにしたのです。クリスタルの光の回折とダイナミックさをあえて遮ることで、緊張感と詩的な美しさが生まれました。



〈カドンス〉コレクション

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